矢立ての神事 吉備津神社にて

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旧記によれば、「当社の北西8キロメートルの新山に温 羅という鬼神が居り、凶暴にして
庶民を苦しめていた。吉備津彦命は吉備の中山に陣をとり鬼神と互いに弓矢を射るが両方の矢は
空中にて衝突して海に落ちてしまう。そこに矢喰宮あり。また中山主神は鬼神の矢を空中にて奪取す。
当社のご本殿の矢取明神はこの神を祀る。この戦の時、吉備津彦命はその矢を岩の上に置いたので
この岩を矢置岩を呼ぶ。」とあり。また「中古より箭祭神事あり、願主は桜羽矢または白羽矢を献る。
神官その矢を矢置岩に立てて天下泰平を祈祷し、のち御蔵矢神社に納める例なりき。」とある。
その次第も残されている箭祭神事もいつしか中絶せらせていましたが、昭和35年に
岡山弓道連盟のご奉仕により 復活され、四方祓を加味して年頭の正月三日に斎行している。

○正殿神事

奉仕者一同服装を整えて正宮に参進、拝殿で修祓を受けた後正殿所定の座に着座し、イハオミより
神矢を祭員に渡して中陣に供え、献饌、宮司祝詞奏上、玉串奉奠、金幣拝戴、撤饌の後、宮司より
イハオミに神矢を手渡す。一拝の後先導神官に従い宮司以下艮御崎より外陣の四御崎を巡拝のあと
矢置岩前祭場に参進する。

○矢置岩前神事次第

一、一同所定の座に着く。
一、宮司中央に進み一拝(諸員自座列拝)
一、禰宜イハオミより神矢を受取り、装束の袖にて羽扱(はしごぎ)の後、宮司に渡す。
一、宮司神矢を受取り岩上に並べる。
一、ヤオオメ・アハオメ、イハオミの呼出しに応え軍弓を捧げて中央に進み宮司に手渡す。
一、宮司軍弓を岩に立て掛け天下泰平・国家安泰・氏子安全・五穀豊穣の旨を奏して御拝。三拝三拍手を三回し一拝す(諸員列拝)。
一、各オミ、イハオミの呼出しに応え、順次宮司より神矢を受け所定の場所に至り各方位に射放つ。
一、全員射矢後、一同列立、宮司に順じ矢置岩に向かって三礼。
一、宮司岩上の残一矢をイハオミに手渡し軍弓をヤオオメ・アハオメに返す。
一、一同先導神官に従い退下。

 この矢立神事は東西南北に神矢を射て鬼神の侵入を防ぐ四方祓神事に、当社に伝わる桃太郎の鬼退治(吉備津彦命の温羅退治)の神話を重ねて由来した神事である。

吉備津神社のHPより

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